住宅が3軒
まだローンが残っているから、今の家は売れない、そう思っていませんか。ローンがあっても家を売ることは可能です。その場合、売る理由によって、売却方法も変わってきます。どのような売り方があり、もっとも損をしない方法はどれか、考えていきましょう。

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売却だけが希望の場合

大きな家

ローンが残っている住まいを手放す理由はそれぞれでしょう。

  • 実家に戻ることになった
  • ローンが払えなくなった
  • 家族の構成が変わった

などの理由で、住まいを手放すことになるのだと思います。

ローンの残債分の金額で今の住まいが売れればいいのですが、現在の不動産市場の状況では、買ったときの値段に近いような金額で売れることはまずありません。

残債を預金などで払えれば問題はありませんが、家を売却する事情として、ローンを払うのもきつい経済事情があった場合は無理でしょう。ではどうすれば、売却してローンの支払いから解放されるのでしょうか。それには順序立ててするべきことがあります。

より高額に売ってくれる売却先を見つける

ネットの普及によって、不動産売買も地元の不動産屋を頼るだけではなくなってきました。全国展開をしている、一括不動産査定サイトがあります。そちらに登録すると、思ったよりも高額の売値がつくことがあるので、ぜひ試してみてください。

不足分をどう用意するか

査定金額が出たら、不足分について考えます。親戚などから借り入れができればいいのですが、難しい場合は他から借り入れをしなければいけません。

家の売値から計算して残債が少額ならば、銀行のフリーローンなどで借り入れをすることも可能です。ただフリーローンも審査がありますから、ローンの支払いの遅延や、他のローンがある場合は借りにくくなります。

不足分が用意できない場合は任意売却

任意売却という制度は、あまり知られていないようです。ローンの残高が支払い不能になれば、お金を借りた銀行に差し押さえされ、安い値段で競売にかけられて処分されるのがこれまででした。その差し押さえの手前で、銀行との間に不動産コンサルタント業者がはいり、債務処理を肩代わりしてくれる制度です。

任意売却にしたからといって、ローンの不足分をまったく払わなくていいということではありません。差し押さえに比べて、通常の市場価格で家の売買が可能になりますから、残債が少なくなるというメリットがあるだけです。

不動産はもともと高額です。競売では1,000万円で売られてしまうものが、任意売却制度を利用して1,500万円で売れれば、残債の支払いがそれだけ少なくなるのですから、やはり助かるでしょう。

任意売却のメリットは、売れるまで今の家に住み続けることが可能なことです。また交渉次第によっては、引っ越し費用の分を確保してくれたり、次に住む賃貸住宅の相談にも応じてくれます。

デメリットもあります。任意売却を利用した場合、いわゆるブラックリスト扱いになってしまい、以後の6年間は大きな借り入れができません。日常使っている少額のクレジットカードは、そのまま使える場合があります。

任意売却を選択するなら、専門のコンサルタントを選び、銀行の差し押さえ手続きが始まる前までに手続きを開始しなければいけません。

差し押さえ

任意売却もうまくいかないようなら、最後は差し押さえになります。この場合、家の抵当権などすべて失いますが、家を売却後のローンの残金はそのまま残ります。銀行と交渉して少額ずつでも払い続けるか、どうしても支払えないとなったら、最終的には自己破産するしかありません。

買い換えの場合

オシャレな家
新婚時代に買ったマンション、子供が2人生まれ、手狭になったので買い換えたい。子供が結婚し、二世帯住宅を提案してくれたので住み替えたい。そのような理由でローンが残った家を売却したい場合、考えなければいけないのは新しい家のローン今の住まいの売却です。

ローンの残債があるのに、また新たなローンを組むのが難しいのは本当です。できれば残債をすべて返して、新たにローンを組みたいところでしょう。けれどそのためには、今の住まいが売れる必要があります。

今の住まいはいつ売れるのでしょうか?不動産はブランドバッグの取引のように、出品したらすぐに買い手が付くというものではありません。場合によっては何年も売れずに、どんどん資産価値が下がっていってしまう可能性もあるのです。

買い換えの場合、いつまでも待っているわけにはいきません。新たに買いたい好条件の家があっても、売れてしまう可能性もあります。そんなときは、どうしたらいいでしょうか。

不動産会社に交渉する

全国規模で展開しているような、大手の不動産会社によっては、自社の新築物件を買ってくれるなら、今の住まいを下取りしてくれることがあります。場合によっては、地元の不動産屋でも、下取りに応じてくれることがあるでしょう。

そのための条件は、今の住まいの資産価値がそれほど下がっていないことが重要です。駅の近くのマンションなどでしたら、買った頃とそれほど差がない値段で売れることもあります。

もう1つの条件は、ローンの支払い状況です。今の家のローン返済に、1度でも遅れたことがあると引っかかります。そのようなことがなく、順調に返してきて、さらに貯金もあるような状態でしたら、買い換えは順調にいくでしょう。

下取りですから、自分で売りに出す売値よりは安くなります。下取りしたものがすぐに売れる保証はないので、それはやむを得ないところです。売れないまま住み続けていると、ローンの残債は確かに減ってはいきますが、資産価値も減ってしまうということを、忘れないでください。

新しい家のローンと残ったローンの支払いが加算され、毎月の支払いが多くなることは覚悟しなければいけません。

新しい家のローンは親子で

最初の家を購入したときは、ご両親も若く働き盛りだったでしょう。けれど子供も成人し、新たな家族が増える頃には、定年退職が近づいてきます。

今まで住んでいた家にまだローンの残金がある場合、建物だけ建て替えるか、もう少し広い土地のある郊外に家を買い換えるか考えるところだと思います。

家の土地は狭いのに、固定資産税が高い場合などは、引っ越しを計画したほうがよさそうです。ローンはかなり返してきていると思いますが、古い建物には資産価値がほとんどありません。土地代に少し上乗せした程度の、売却価格にしかならないでしょう。

新しい家もそんなに安いわけではありませんから、新たに高額なローンを組むことになります。そういった場合は、親子二代でのローンとなります。

新しい家を購入するのに利用する銀行は、以前から利用している銀行のほうがよいことは確かです。なによりこれまでの支払いに滞納がなければ、信用というものが加算されることになりますから、ローンの審査もとおりやすくなります。

以前の家を、一括査定サイトなどに出して売却する。場合によっては、新しい家の販売先の不動産業者に下取りしてもらう。銀行はそのまま継続で、親子2世代で新たにローンを組み直す。

この流れで、なんの問題もなくローンの残債処理はできるでしょう。退職金で支払えると思われるかもしれませんが、退職後は備えが必要です。経済状態が安定してから、まとめて繰り上げ返済ということも可能ですから、支払い計画はしっかり練ってください。

まとめ

玄関と窓
ローンが残っていても家は売れるのです。任意売却という新しい制度では、売却後の家にそのまま住み続けることも可能です。売却価格に基づいて計算された家賃を、支払い続ければいいのです。

この方法なら、慣れ親しんだ街から離れることなく、暮らしていくことも可能ですね。けれど家賃が支払えなければ、やはりでていくしかなくなります。まずは家庭の経済状況を、しっかり建て直すことが重要になってくるでしょう。